永住許可申請が激変!20万円への手数料値上げと新ガイドラインの注意点を徹底解説
2026.3.9 | 特定行政書士・申請取次行政書士 森本 智恵子
「そろそろ永住権を……」と考えている皆様に、緊急のお知らせがあります。
2026年、日本の永住許可制度はこれまでにない大きな転換点を迎えました。2026年2月に発表された「ガイドラインの改定」に加え、これまで1万円だった手数料が一気に20万円程度まで引き上げられる見通しが報じられています。
「まだ先でいいかな」という先延ばしが、将来的に大きな金銭的負担や、厳格化された審査による不許可を招くかもしれません。本記事では、2026年現在の最新状況に基づき、今すぐ知っておくべき永住申請のポイントを解説します。
1. 【費用】手数料が20倍!「1万円 → 20万円」への激変
2026年最大級のトピックです。入管法改正により、永住許可の手数料上限が引き上げられました。
値上げの背景:欧米諸国(アメリカ約28万円、イギリス約25万円など)の基準に合わせる形で、これまでの「一律1万円」から、「20万円程度」まで引き上げられる方針が固まっています。
対策:2026年度中の施行が予定されているため、「2025年度〜2026年前半」までに申請を受理させることが、19万円の節約に直結します。
オンライン申請は対象外:在留期間更新・変更などの他の手続きではオンライン申請による手数料の割引がありますが、永住許可申請は2026年現在もオンライン申請の対象外で、窓口申請のみとなっています。そのため、値上げ後の金額を割引で抑える方法は今のところありません。
2. 【在留期間】「3年」で申請できるのは2027年3月まで
永住申請には「現在持っているビザの期間が最長であること」という条件があります。
「5年」の必須化:以前は実務上「3年」でも最長扱いとして受理されていましたが、2026年2月の新ガイドラインにより、「原則として5年の在留期間が必要」と明記されました。
経過措置:現在「3年」のビザをお持ちの方は、2027年3月31日までに申請する場合に限り、特例として受理されます。
注意点:2027年4月以降、現在のビザが「3年」の人は、次の更新で「5年」が出るまで永住申請そのものができなくなるリスクがあります。
3. 【審査厳格化】「上陸許可基準」の適合性がチェック対象に
今回のガイドライン改定で最もテクニカルな変更点です。
活動実態の再確認:永住申請の時点で、今持っているビザ(例:技術・人文知識・国際業務)の活動内容に矛盾がないかが厳しく問われます。
例:「事務職としてビザを取ったが、実際は現場で単純作業をしている」といった場合、今までは更新が通っていても、永住審査で「不適合」として落とされる可能性が高まりました。
転職の履歴:転職した際に「就労資格証明書」を取っていない、あるいは届出を忘れているケースは非常に危険です。
4. 【公的義務】「納税の遅れ」は1日でも命取り
2026年現在、審査官が最も重視しているのが「完納」ではなく「期限内納付」です。
1日の遅れも記録される:税金や年金を「申請前にまとめて払った」としても、過去に一度でも納付期限を過ぎていれば、不許可の強力な理由になります。
対象期間:一般的に直近2〜5年分(ビザの種類による)の納付履歴が精査されます。
取り消し制度の運用:2024年の法改正で新設された「永住許可の取り消し制度」により、取得後も「故意に税金を払わない」場合は、永住権が剥奪される可能性があります。
5. 【審査期間】10ヶ月〜1年の長期戦をどう耐えるか
申請件数の増加と審査の慎重化により、待ち時間が長期化しています。
現在の目安:現在約10ヶ月から1年の審査期間が必要です。
申請中のビザ更新:永住審査中に現在のビザ(在留資格)の期限が来る場合は、別途「更新手続き」をしなければなりません。これを忘れるとオーバーステイになります。
2026年版・永住許可を確実に勝ち取るための3つの深掘り
1. 「年収要件」のリアルな合格ラインと加算ポイント
永住審査において、独立生計要件(年収)は最も高い壁の一つです。2026年現在の基準を解説します。
基本の「300万円ライン」:直近5年間の年収が継続して300万円以上であることが目安です。ただし、扶養家族が1人増えるごとに、このラインに約70〜80万円を加算して考える必要があります(例:妻と子1人を扶養している場合、450万円程度が必要)。
「転職」が審査に与える影響:申請前1年以内の転職は、収入の安定性を疑われる要因になります。2026年の新運用では、転職後の給与明細だけでなく、「なぜ転職したのか(キャリアアップか否か)」を説明する理由書の重要性が増しています。
資産(預貯金・持ち家)の有効性:年収がボーダーライン上の場合、日本国内での不動産所有や、100万円単位の預貯金残高証明を提示することで「安定性」を補強できます。
2. 「身元保証人」の責任範囲と最新の注意点
永住申請には必ず「身元保証人」が必要ですが、ここでも勘違いが多いポイントがあります。
保証人に「重い責任」はないが「信頼」が必要:身元保証人の責任は、あくまで「道義的責任」です。借金の肩代わりを強制されるような法的な賠償義務はありません。しかし、2026年現在は保証人としてふさわしいか(納税状況を含めた生活の安定性)も確認の対象になります。
誰にお願いすべきか?:「日本人」または「永住者」である必要があります。会社の同僚や上司、長年の友人が一般的ですが、相手が「税金を滞納していないか」を確認するのはデリケートな問題です。
3. 【重要】2027年4月から始まる「永住取り消し」への対策
2024年に成立した改正入管法により、2027年以降は「永住権を取った後の素行」も監視対象になります。
取り消し対象となるケース
- 故意に税金や社会保険料を納付しない場合
- 住居地の届け出などの義務を怠った場合
- 1年以下の懲役・禁錮に処せられた場合(これまでは1年超が対象でした)
今からできること
永住権は「ゴール」ではなく「日本での新しい生活のスタート」です。申請段階から「ルールを守る優良な外国人であること」をアピールする書類構成にしておくことが、将来の取り消しリスクを回避する最大の防御になります。
手数料値上げ・要件厳格化が迫る今こそ、正しい情報とタイミングでの申請が重要です。
「自分は今の在留期間で申請できるのか」「税金の納付履歴に不安がある」など、少しでも気になる点があれば、お早めにご相談ください。永住許可申請は窓口申請のみですが、申請取次行政書士である当事務所が入管への出頭も代理いたします。
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