夏休み・お盆に海外の家族を日本に呼びたい!短期滞在ビザ(招へい手続き)の流れと必要書類を行政書士が解説
2026年7月11日|SEED行政書士事務所 代表行政書士 森本智恵子
「夏休みに、母国にいる両親を日本に呼んで一緒に過ごしたい」「お盆に家族を招いて、日本の親族に会わせたい」――夏が近づくこの時期、海外にお住まいのご家族を日本へ招く「招へい手続き」のご相談が増えてきます。
国籍によっては、日本に来るために短期滞在ビザ(査証)の取得が必要です。そしてこのビザは、海外にいるご本人だけでは準備できず、日本にいる招へい人(呼ぶ側)の書類準備がカギになります。書類に不備や矛盾があると不許可になることもあり、しかも短期滞在ビザは一度不許可になると、原則として6か月間は同じ目的で申請できません。
この記事では、海外のご家族を日本に呼ぶための短期滞在ビザの手続きの流れ、必要書類、そして2026年7月から変わった査証手数料について解説します。
そもそもビザが必要? 国籍によって異なります
日本は多くの国・地域との間でビザ免除の取決めをしており、韓国、台湾、アメリカ、ヨーロッパの多くの国などの方は、観光や親族訪問といった短期滞在の目的であればビザなしで入国できます。
一方で、中国、ベトナム、フィリピン、ネパール、スリランカなど、ビザ免除の対象になっていない国の方が日本に来るには、現地の日本大使館・総領事館で短期滞在ビザを取得する必要があります。当事務所へのご相談でも、これらの国のご家族・ご親族を呼びたいというケースが大半を占めます。
ポイント
短期滞在ビザで滞在できるのは最長90日以内で、日本で働くこと(報酬を得る活動)はできません。目的はあくまで親族訪問・観光・知人訪問などに限られます。
招へい手続きの流れ
親族訪問の短期滞在ビザは、次の流れで進みます。
1. 日本側(招へい人・身元保証人)が招へい書類一式を準備する
2. 準備した書類を海外のご家族(申請人)へ国際郵便等で送付する
3. ご家族が現地の日本大使館・総領事館(国によっては指定の代理申請機関)でビザを申請する
4. ビザが発給されたら、航空券を手配して来日する
つまり、申請そのものは海外のご本人が現地で行いますが、その申請に必要な書類の多くは日本にいる招へい人が作成・収集することになります。「呼ぶ側の準備がビザの成否を左右する」と言っても過言ではありません。
日本側(招へい人)が準備する書類
主な必要書類
1. 招へい理由書:誰を、何の目的で、いつからいつまで呼ぶのかを説明する書類
2. 滞在予定表:来日から帰国までの日程・滞在場所・連絡先を記載した表
3. 身元保証書:滞在費・帰国費用等を保証する書類
4. 身元保証人の収入を証明する書類:課税証明書、所得証明書など
5. 住民票(招へい人・身元保証人のもの)
6. 親族関係を証明する書類:戸籍謄本、出生証明書など、呼ぶ相手との関係が分かるもの
※申請人の国籍や個別の事情によって、必要書類は変わります。詳細は管轄の日本大使館・総領事館の案内で確認が必要です。
つまずきやすいのは「招へい理由書」と「滞在予定表」
書式自体は外務省のサイトから入手できますが、実際に書いてみると「招へい経緯をどこまで具体的に書けばよいのか」「滞在予定表の行き先が未定の日はどう書くのか」といった疑問が次々に出てきます。記載内容が曖昧だったり、招へい理由書と滞在予定表の内容に食い違いがあったりすると、審査でマイナスに働きます。ご家族を確実に呼びたい場合は、書類作成の段階から専門家のサポートを受けることをおすすめします。
【2026年7月から】査証手数料が大幅に引き上げられました
これから招へいを検討される方に、ぜひ知っておいていただきたい変更があります。2026年7月1日以降の申請分から、査証(ビザ)の手数料が48年ぶりに引き上げられました。
1. 一次入国査証(1回限り入国できるビザ):3,000円 → 15,000円
2. 数次入国査証(有効期間内に複数回入国できるビザ):6,000円 → 30,000円
手数料は申請先の国の通貨で、発給時に支払います。これまでの感覚より負担が大きくなっていますので、渡航費用の計画に含めておきましょう。なお、金額が上がった分、不許可になったときの実質的な痛手も大きくなったとも言えます。一度で確実に許可を取るための書類準備が、これまで以上に重要になっています。
お盆・夏休みに間に合わせるためのスケジュール
「8月のお盆に呼びたい」という場合、逆算すると準備の時間はあまり残っていません。おおまかな目安は次のとおりです。
1. 日本側の書類準備:数日〜2週間程度(課税証明書等の取得、理由書・予定表の作成)
2. 書類の国際郵便での送付:国によって数日〜1週間程度
3. 現地でのビザ審査:申請受理から発給まで通常5業務日程度が目安(ただし追加書類を求められた場合や混雑時はさらにかかります)
順調に進めば1か月弱ですが、夏は申請が集中しやすい時期です。書類の不備で出し直しになると一気に日程が崩れますので、お盆に呼びたい方は今週・来週のうちに書類準備を始めるのが安全です。
不許可を避けるための注意点
不許可になると原則6か月間、再申請できません
短期滞在ビザの大きな特徴として、不許可になった場合、原則として6か月間は同一目的での再申請が受け付けられないという運用があります。しかも、不許可の理由は原則として教えてもらえません。「とりあえず出してみてダメなら直す」という進め方ができないのが短期滞在ビザです。夏に呼べなかった場合、次のチャンスは年明けになってしまう可能性もあります。
審査で見られやすいポイント
1. 滞在目的が明確で、書類間に矛盾がないこと
2. 身元保証人に滞在を支えられるだけの収入・資力があること
3. 予定どおり帰国することが見込まれること(滞在期間が目的に対して不自然に長くないこと)
4. 過去に日本での在留状況に問題(オーバーステイ等)がないこと
まとめ
海外のご家族を日本に呼ぶ短期滞在ビザは、日本側の招へい書類の完成度が結果を左右します。2026年7月からは手数料も大きく上がり、不許可時のダメージはこれまで以上です。「一度で確実に」を目指した丁寧な準備が何より大切です。
当事務所では、招へい理由書・滞在予定表・身元保証書といった招へい書類一式の作成を、お一人おひとりのご事情を伺いながらサポートしています。「書き方が分からない」「この内容で大丈夫か不安」という段階からのご相談も歓迎です。
ご家族の招へい手続きでお困りの方へ
福岡市中央区のSEED行政書士事務所では、女性行政書士が招へい書類の作成を直接サポートいたします。
夏の来日に間に合わせたい方は、お早めにご相談ください。
※本記事は掲載日時点の情報に基づいて作成しています。査証手数料や必要書類等は変更される場合がありますので、最新の情報は外務省・管轄の日本大使館(総領事館)の公式サイト等でご確認ください。個別の案件については、専門家にご相談されることをおすすめします。
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