配偶者ビザが不許可になったら?再申請で許可を取るためのポイントを行政書士が解説
2026年7月11日|SEED行政書士事務所 代表行政書士 森本智恵子
「配偶者ビザを申請したのに、不許可の通知が届いた」――結婚して一緒に日本で暮らすはずだったのに、突然その予定が崩れてしまい、大きなショックを受けていらっしゃる方も多いと思います。
しかし、配偶者ビザは不許可になっても再申請が可能です。そして、正しい手順を踏めば、再申請で許可を得られるケースは決して珍しくありません。大切なのは「なぜ不許可になったのか」を正確に把握し、その原因を一つずつ解消してから申請し直すことです。
この記事では、配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)が不許可になった場合にまずやるべきこと、不許可になる主な理由、そして再申請で許可を取るためのポイントを解説します。
目次
配偶者ビザの不許可は珍しいことではありません
配偶者ビザは「結婚していれば当然に許可されるもの」と思われがちですが、実際にはそうではありません。国際結婚を悪用した偽装結婚が社会問題となった経緯から、入管(出入国在留管理局)は婚姻の実態や夫婦としての生活の安定性を厳しく審査しています。近年はこの審査がさらに慎重になっている傾向があり、真剣に結婚したご夫婦であっても、書類の準備や説明が不十分なために不許可となってしまうケースが少なくありません。
重要なのは、不許可=もう二度と許可されない、ではないということです。不許可の原因を正しく分析し、それを解消した上で再申請すれば、許可を得られる可能性は十分にあります。逆に、原因を確認しないまま同じ内容で申請し直しても、結果は変わりません。
不許可になったら、まず「不許可理由」を確認する
入管で不許可理由を聞くことができます
不許可通知書には、詳しい理由までは書かれていないことがほとんどです。しかし、通知を受け取った後、管轄の入管に出向いて不許可理由の説明を受けることができます。福岡にお住まいの方であれば、福岡出入国在留管理局が窓口になります。
ここで注意していただきたいのは、この理由説明の機会は実質的に一度きりのチャンスだということです。担当官が一から十まで丁寧に説明してくれるとは限らず、こちらから的確に質問しなければ、核心となる理由を聞き出せないまま終わってしまうこともあります。
ポイント
不許可理由の聴取には、申請書類の控えを持参し、「どの部分が問題だったのか」を具体的に質問することが重要です。行政書士に依頼している場合は同行してもらうことも可能で、専門家が同席することで、再申請に必要な情報をより正確に引き出すことができます。
配偶者ビザが不許可になる主な理由
当事務所にご相談いただく不許可案件は、大きく分けると次の3つのパターンに分類できます。
① 婚姻の信ぴょう性を疑われた
最も多いのがこのパターンです。入管は「この結婚は本当の夫婦としての実態があるか」を審査します。次のような事情があると、婚姻の信ぴょう性に疑いを持たれやすくなります。
1. 交際期間が短い、または直接会った回数が少ない
2. 夫婦の年齢差が大きい
3. 出会いのきっかけがマッチングアプリや結婚紹介所で、交際の経緯の説明が不足している
4. 共通の言語でのコミュニケーション方法が不明確
5. 質問書の記載内容と提出資料に矛盾がある
これらは「事実として存在する事情」そのものが問題なのではなく、説明と立証が足りないことが問題です。交際期間が短くても、二人の関係を丁寧に説明し、裏付ける資料を揃えれば許可された事例は多くあります。
② 収入・生計面で安定性が不十分と判断された
配偶者ビザでは、夫婦が日本で安定して生活していけるかどうかも審査されます。収入が少ない、転職直後で収入の継続性が示せない、住民税の未納がある、といった事情は不許可の原因になり得ます。ただし、収入が低い場合でも、世帯全体の収入、貯蓄、親族の支援、今後の就労予定などを組み合わせて生計の見通しを立証することで、許可につながるケースがあります。
③ 過去の在留状況・申請内容に問題があった
外国人配偶者の過去の在留状況(オーバーステイ歴、資格外活動違反、過去の申請での虚偽記載など)が影響するケースです。また、過去に別のビザを申請した際の記載内容と今回の申請内容が食い違っている場合も、審査上大きなマイナスになります。このパターンは特に再申請の難易度が高く、過去の経緯を正直に開示した上で、現在は問題が解消されていることを丁寧に説明する必要があります。
再申請で許可を取るための3つのポイント
ポイント1:不許可理由に「直接答える」申請書類をつくる
再申請で最も重要なのは、入管が指摘した不許可理由の一つひとつに対して、正面から回答することです。例えば「交際の経緯の説明が不十分」と指摘されたのであれば、出会いから結婚までの経緯を時系列で詳細にまとめた説明書を作成し、それを裏付ける客観的資料を添付します。前回と同じ書類に少し追加しただけの申請では、審査官の心証は変わりません。
ポイント2:客観的な立証資料を積み上げる
「本当の夫婦です」と言葉で主張するだけでは審査は通りません。次のような客観的資料で立証していきます。
1. 交際期間中の写真(日付や場所が分かるもの、家族や友人と一緒のもの)
2. メッセージアプリのやり取りの履歴
3. 渡航歴を示すパスポートの出入国スタンプや航空券の記録
4. 同居を示す賃貸借契約書や住民票
5. 収入・貯蓄を示す課税証明書、納税証明書、預金通帳の写し
どの資料をどこまで出すべきかは、不許可理由によって変わります。やみくもに量を増やすのではなく、指摘された弱点をピンポイントで補強することが大切です。
ポイント3:状況が変わっていないなら、焦って出さない
再申請には法律上の待機期間はなく、不許可の翌日からでも申請自体は可能です。しかし、前回から事情が何も変わっていない状態で急いで再申請しても、同じ結果になる可能性が高いのが実情です。収入面が原因なら就職や転職後の実績を数か月分つくる、交際実績が原因なら渡航や同居の実績を積むなど、「前回と何が変わったのか」を示せる状態を整えてから申請する方が、結果的に近道になることが多いです。
再申請はいつからできる?
前述のとおり、配偶者ビザの再申請に「◯か月待たなければならない」という法律上のルールはありません。不許可理由がすでに解消できているのであれば、すぐに再申請して問題ありません。例えば「提出書類の不足」や「説明不足」が原因だった場合は、書類を整え直せば比較的早期の再申請が可能です。
一方で、海外から配偶者を呼び寄せる在留資格認定証明書交付申請の場合、審査には通常1〜3か月程度かかります。再申請のタイミングと審査期間を見据えて、今後の生活の計画を立てることが大切です。
まとめ:再申請の成否は「原因分析」で決まります
配偶者ビザの再申請は、次の流れで進めることが成功への近道です。
1. 入管で不許可理由を正確に聴取する
2. 不許可理由を分析し、解消できる状態を整える
3. 理由に直接答える説明書と立証資料を準備して再申請する
不許可を経験された方にとって、二度目の申請は精神的にも大きな負担です。「また不許可になったらどうしよう」という不安を抱えたまま、ご自身だけで書類を準備するのは簡単なことではありません。
当事務所では、不許可理由の聴取の段階からサポートし、再申請の戦略立案・書類作成まで一貫してお手伝いしています。また、フルサポートプランでご依頼いただいた場合、万一不許可となった際の再申請を無料でサポートする再申請補償をお付けしていますので、「もう一度失敗したら」という不安を抱えることなくご依頼いただけます。
配偶者ビザの不許可でお困りの方へ
福岡市中央区のSEED行政書士事務所では、女性行政書士が最初のご相談から許可まで直接サポートいたします。
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※本記事は掲載日時点の情報に基づいて作成しています。出入国在留管理制度は法改正等により変更される場合がありますので、最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイト等でご確認ください。個別の案件については、専門家にご相談されることをおすすめします。
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