在留資格とは?全29種類を一覧でわかりやすく解説|ビザとの違い・取得方法【2026年最新】
2026年7月7日|執筆:行政書士 森本智恵子(申請取次行政書士)
「在留資格って何?ビザとどう違うの?」「外国人を雇いたいけれど、どの在留資格なら働けるの?」——外国人ご本人からも、採用を検討する企業様からも、よくいただくご質問です。
結論からお伝えすると、日本の在留資格は2026年現在、全部で29種類あります。それぞれに「できる活動」「在留期間」「就労の可否」が細かく決められており、この選択を間違えると不許可や不法就労のリスクに直結します。
この記事では、入管業務を専門とする行政書士が、在留資格の基本から全29種類の一覧、取得・変更・更新の手続き、2026〜2027年の制度改正の動きまで、まとめてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
1. 在留資格とは?ビザ(査証)との違い
2. 在留資格は全29種類|4つのグループで整理
3. 就労制限のない「身分系」4種類
4. 働ける「就労系」19種類の一覧
5. 原則働けない在留資格5種類と資格外活動許可
6. 法務大臣が個別に指定する「特定活動」
7. 在留資格の取得・変更・更新の手続き
8. 【2026〜2027年】制度改正の最新動向
9. よくあるご質問
在留資格とは?ビザ(査証)との違い
在留資格とは、出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づいて、外国人が日本に滞在し、一定の活動を行うために必要な法的資格のことです。外国人が日本に在留するには、原則としてこの29種類のいずれかの在留資格を持っている必要があります。
日常会話では「就労ビザ」「配偶者ビザ」などと呼ばれますが、法律上、ビザ(査証)と在留資格は別の制度です。
【ポイント】ビザと在留資格の違い
・ビザ(査証)=海外の日本大使館・領事館が発行する「入国のためのチケット」。入国審査が終われば役割を終えます。
・在留資格=入国後に「日本でどんな活動をして滞在できるか」を定める許可。滞在中ずっと効力を持ちます。
本記事では正確な用語として「在留資格」を使いますが、一般に広く使われる「〇〇ビザ」という呼び方も併記します。
在留資格は全29種類|4つのグループで整理
2026年現在、在留資格は全29種類です。数が多く複雑に見えますが、次の4つのグループに分けると全体像がつかみやすくなります。
① 身分・地位に基づく在留資格(4種類)……就労制限なし。どんな仕事にも就けます。
② 就労が認められる活動系の在留資格(19種類)……資格ごとに決められた範囲内で働けます。
③ 原則として就労できない在留資格(5種類)……留学・家族滞在など。
④ 特定活動(1種類)……法務大臣が個別に活動内容を指定します。
なお、就労できる在留資格は①の4種類と②の19種類を合わせて23種類です。以下、グループごとに見ていきましょう。
就労制限のない「身分系」4種類
日本人の配偶者であることや永住許可を受けていることなど、「身分・地位」に基づいて与えられる在留資格です。活動に制限がないため、職種を問わず自由に働けます。
1. 永住者……在留期間が無期限で、更新も不要。あらゆる職業・事業に従事できます。日本に暮らす外国人の中で最も多い在留資格です。
2. 日本人の配偶者等……日本人と結婚している方、日本人の実子など。いわゆる「配偶者ビザ」です。
3. 永住者の配偶者等……永住者と結婚している方、永住者の子として日本で出生・継続在留している方。
4. 定住者……日系人や離婚・死別後の定住者など、法務大臣が特別な理由を考慮して居住を認める方。
【関連記事】日本人の配偶者等(配偶者ビザ)の要件・審査ポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 配偶者ビザ完全ガイド|要件・必要書類・審査のポイント
働ける「就労系」19種類の一覧
それぞれの在留資格で定められた範囲内で、報酬を受ける活動(就労)が認められるグループです。代表的なものから順にご紹介します。
1. 技術・人文知識・国際業務(技人国)……エンジニア、通訳、営業、マーケティングなど。企業の外国人採用で最も多く使われる就労資格です。
2. 特定技能(1号・2号)……介護、建設、外食業、宿泊など人手不足が深刻な特定産業分野(16分野)で働く資格。2号は在留期間の更新に上限がなく、家族帯同も可能です。
3. 技能実習(1号〜3号)……開発途上国等への技能移転を目的とした制度。2027年4月に「育成就労制度」へ移行予定です(後述)。
4. 経営・管理……日本で会社を経営する方、管理者として働く方。
5. 高度専門職(1号・2号)……ポイント制で優遇される高度人材。
6. 企業内転勤……海外の本店・支店から日本の事業所への転勤。
7. 技能……外国料理の調理師、スポーツ指導者など熟練技能者。
8. 介護……介護福祉士の資格を持って介護業務に従事する方。
9. 教授……大学教授・研究者。
10. 教育……小中高校などの語学教師等。
11. 医療……医師・看護師など。
12. 法律・会計業務……弁護士・公認会計士など。
13. 研究……政府機関や企業の研究者。
14. 芸術……作曲家・画家・作家など。
15. 宗教……宣教師など宗教家。
16. 報道……外国の報道機関の記者・カメラマン。
17. 興行……俳優・歌手・プロスポーツ選手など。
18. 外交……外国政府の大使・公使など。
19. 公用……外国政府の職員など。
【注意】業務内容と在留資格の不一致は不法就労に
たとえば技人国は専門的・技術的な業務に限られ、工場のライン作業などの単純労働には従事できません。認められた範囲を超えて働かせた場合、企業側も不法就労助長罪(懲役5年以下・罰金500万円以下)に問われるおそれがあります。採用前に必ず在留カードで在留資格と就労制限の有無をご確認ください。
原則働けない在留資格5種類と資格外活動許可
次の5種類は、滞在目的が就労以外に限定されており、原則として働くことができません。
1. 留学……大学・専門学校・日本語学校などの学生。
2. 家族滞在……就労資格などで在留する外国人の扶養を受ける配偶者・子。
3. 短期滞在……観光・親族訪問・短期商用など(90日以内)。
4. 文化活動……収入を伴わない学術・芸術活動、日本文化の研究など。
5. 研修……報酬を伴わない技術等の修得活動。
ただし、留学と家族滞在は、資格外活動許可を受ければ週28時間以内のアルバイトが可能です。この「週28時間」の上限を超えると、本人の在留資格更新にも雇用主にも重大な影響が出ますので、十分ご注意ください。
法務大臣が個別に指定する「特定活動」
特定活動は、他の28種類のどれにも当てはまらない活動について、法務大臣が外国人ごとに個別に活動内容を指定する在留資格です。ワーキングホリデー、卒業後の就職活動(継続就活)、インターンシップ、高度人材の家事使用人など、内容は多岐にわたります。指定される活動によって就労の可否が異なるため、パスポートに添付される「指定書」の確認が不可欠です。
在留資格の取得・変更・更新の手続き
在留資格に関する主な手続きは、次の3つです。
① 在留資格認定証明書交付申請(海外から呼び寄せる場合)
受入れ機関(会社・学校)や日本にいる親族が、出入国在留管理局に在留資格認定証明書(COE)の交付を申請します。交付されたCOEをもとに海外の日本大使館・領事館でビザ(査証)の発給を受け、来日して入国審査を経ると在留カードが交付されます。
② 在留資格変更許可申請(日本国内で資格を切り替える場合)
「留学」から「技術・人文知識・国際業務」への変更(就職時)や、「技人国」から「日本人の配偶者等」への変更(結婚時)など、活動内容が変わるときの手続きです。
③ 在留期間更新許可申請(同じ資格のまま期間を延ばす場合)
在留期限の3か月前から申請できます。期限を1日でも過ぎるとオーバーステイ(不法残留)となるため、余裕を持った準備が大切です。
【ポイント】審査には時間がかかります
申請から結果が出るまで、認定証明書で1〜3か月程度、変更・更新でも2週間〜1か月以上かかることが一般的です。入社日や在留期限から逆算して、早めに動き始めることをおすすめします。
【2026〜2027年】制度改正の最新動向
在留資格制度はいま、大きな変わり目を迎えています。特に押さえておきたいのは次の3点です。
① 在留関係手数料の大幅引き上げ(2026年10月1日申請分から予定)
在留期間更新・在留資格変更・永住許可などの手数料を大幅に引き上げる政令案が公表されています。更新・変更は最大7万5,000円、永住許可は20万円となる見込みです。申請を予定している方は、施行前の申請も含めてスケジュールを検討する価値があります。
② 技能実習から「育成就労制度」へ(2027年4月1日施行)
技能実習制度が発展的に解消され、人材確保と育成を目的とする育成就労制度に移行します。原則3年で特定技能1号水準の技能習得を目指す設計で、一定の条件を満たせば本人の意向による転籍も認められるようになります。受入れ企業は、現行の技能実習からの移行と2027年以降の受入れ体制を、いまのうちから設計しておく必要があります。
③ 永住許可制度の見直し(2027年4月施行)
税金や社会保険料を故意に支払わないなどの場合に永住許可を取り消せる制度が導入されます。永住者の方・これから永住申請をされる方は、納付状況の管理がこれまで以上に重要になります。
よくあるご質問
Q1. 自分(または雇いたい外国人)がどの在留資格に当てはまるかわかりません。
A. 学歴・職歴・業務内容・身分関係によって適切な在留資格は変わります。誤った資格で申請すると不許可のリスクがあるため、迷ったら申請前に専門家へご相談ください。
Q2. 在留資格は在留カードのどこを見ればわかりますか?
A. 在留カードの表面に「在留資格」「在留期間(満了日)」「就労制限の有無」が記載されています。企業が外国人を雇用する際は、必ず原本を確認しましょう。
Q3. 転職したら在留資格の手続きは必要ですか?
A. 同じ在留資格の範囲内の転職でも、所属機関等に関する届出(14日以内)が必要です。また、新しい業務が現在の在留資格で認められる範囲かどうかの確認も欠かせません。就労資格証明書の取得をおすすめするケースもあります。
Q4. 在留資格の申請は自分でもできますか?
A. ご本人や受入れ機関による申請も可能です。ただし、申請取次行政書士に依頼すれば、原則としてご本人が入管に出向く必要がなくなり、書類の不備による不許可リスクも減らせます。
まとめ|在留資格選びは「入口」がいちばん大切です
在留資格は全29種類。「身分系4種類」「就労系19種類」「非就労5種類」「特定活動1種類」という4つのグループで整理すると、全体像がぐっとつかみやすくなります。
そして実務でいちばん大切なのは、最初にどの在留資格を選ぶかです。入口を間違えると、不許可・再申請・不法就労リスクと、時間もコストも大きく失われてしまいます。2026年10月には手数料の引き上げも予定されており、「早めに、正しく」申請する重要性はさらに高まっています。
SEED行政書士事務所は、福岡市を拠点に在留資格・帰化申請を専門とする行政書士事務所です。申請取次行政書士として、お客様に代わって入管への申請を行いますので、原則としてご本人が入管へ出向く必要はありません。「どの在留資格になるのかわからない」という段階のご相談も歓迎です。女性行政書士の森本が、最初から最後まで直接ご対応します。
就労ビザ、配偶者ビザ、永住ビザ、帰化申請、特定技能ビザなどの申請・更新・変更に関するご相談は、福岡市中央区のSEED行政書士事務所にお任せください。
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