ブログBLOG

【行政書士が解説】登録支援機関を通さず、自社で特定技能外国人を管理(自社支援)するメリットとリスク

「特定技能の外国人を採用したいけれど、毎月の支援委託費がもったいない…」

「登録支援機関(外部)を通さずに、自社だけで管理することは可能なの?」

外国人材の採用をご検討中の企業様から、当事務所にこのようなご相談が数多く寄せられています。

結論から申し上げますと、特定技能外国人の支援を外部に委託せず、自社で行うこと(自社支援)は法律上可能です。しかし、そこには大幅なコスト削減という「メリット」と、ビザ取消しや高額な出費につながる「重大なリスク」が潜んでいます。

特に、2026年3月10日には入管法改正案が閣議決定され、在留資格の更新手数料が大幅に引き上げられる見通しとなりました。

本記事では、ビザ専門の行政書士が、最新の法改正動向を踏まえた「自社支援のメリットとリスク」、そして企業が取るべき最適な選択肢について徹底解説します。

 第1章:自社で特定技能を管理する「3つのメリット」

特定技能1号の外国人を受け入れる際、企業には「1号特定技能外国人支援計画」に基づいた手厚いサポートが義務付けられています。これを登録支援機関に委託せず、自社で行うことには以下のメリットがあります。

1. 外部委託費用のカットと、高騰するビザ更新費用への対策

最大のメリットは、大幅なコスト削減です。

登録支援機関に委託する場合、外国人1人あたり月額2万〜3万円程度のランニングコストが発生します。これを自社で行えば全額カットできます。

ここで重要なのが、今後の「ビザ申請手数料の大幅値上げ」への対策です。

政府が2026年3月10日に閣議決定した入管法改正案では、在留資格の変更や更新にかかる手数料の法定上限を現行の1万円から10万円へ引き上げる方針が示されました。実際の手数料も、早ければ2026年度中に現行の6,000円から**3万〜4万円程度へと大幅に増額される見通しです。

この高騰する更新費用の原資として、毎月の支援委託費を自社管理によって浮かせるという戦略は、経営的に非常に理にかなっています。

2. 外国人材との強固な信頼関係構築と「定着(離職防止)」

外部の機関を挟まず、自社の社員が直接、生活サポートや悩み相談に乗ることで、外国人社員との距離が縮まり、強固な信頼関係が築きやすくなります。

更新費用が高額化するこれからの時代、「短期間で離職されてしまうこと」は、高額な採用・更新費用が無駄になることを意味します**。自社で直接フォローアップを行うことで、「安心して長期的に働ける職場」と感じてもらいやすくなり、定着率の向上が期待できます。

3. 自社内に「外国人雇用のノウハウ」が蓄積される

入管への書類作成や定期報告、役所手続きの同行などを自社で経験することで、社内に外国人受け入れのノウハウが蓄積されます。これは、将来的に特定技能2号へのステップアップや、受け入れ人数を拡大していくための強力な地盤となります。

 第2章:自社で特定技能を管理する「3つの重大なリスク」

一方で、自社支援には企業の屋台骨を揺るがしかねないデメリットが存在します。

1. 支援業務と「定期届出」の膨大な実務負担

特定技能の支援は、「出入国時の送迎」「住居の確保・契約同行」「日本語習得支援」「苦情・相談対応」など多岐にわたり、これらを企業の担当者が業務時間内に行う必要があります。

さらに重いのが、入管への**四半期(3ヶ月)に一度の「定期届出」**の義務です。膨大な必要書類の収集やチェック体制を自社のみで維持しなければならず、専任担当者を置かない限り、現場の通常業務を激しく圧迫します。

2. 「母国語でのトラブル対応」という高いハードル

支援計画の中には、外国人本人が「十分に理解できる言語(多くの場合、母国語)」で対応しなければならない項目が多数存在します。

特に、病気やケガ、職場での人間関係のトラブルに関する相談においては、細かいニュアンスが伝わる母国語でのメンタルケアが必須です。社内にその外国人の母国語が流暢に話せるスタッフ(通訳)がいない場合、そもそも自社支援の適法な要件を満たすこと自体が困難**になります。

3. 不許可・取消リスクと「数万円の再申請コスト」の発生

自社管理において最も恐ろしいのが、支援の怠りや書類不備による「ビザの不許可・取消し」リスクです。

支援計画を適切に実施していないとみなされると、外国人本人のビザが取り消されたり、企業が受け入れ停止処分を受けたりします。

さらに、今後の手数料大幅値上げ(3万〜4万円)がこのリスクに拍車をかけます。

自社で作成した申請書類に不備があり「不許可」となった場合、再申請をするたびに高額な手数料(3〜4万円)がその都度発生する可能性があります。コストを浮かせるために自社管理を選んだ結果、不確実な申請フローによって再申請の追加コストと膨大な手間がかかってしまっては本末転倒です。

第3章:行政書士からのアドバイス〜自社支援に向いている企業とは?〜

在留資格の更新費用の高騰が迫る中、支援委託費を削減できる「自社管理」は魅力的ですが、以下の条件を満たさない企業にはお勧めできません。

【自社支援に向いている企業の条件】

すでに多言語対応(通訳や生活サポート)ができる外国人正社員が在籍している。

専任の支援担当部署やスタッフを配置できる人員的余裕がある。

【おすすめのステップアップ方式】

初めて特定技能外国人を採用する場合や、社内に母国語対応スタッフがいない場合は、まずはプロである登録支援機関や行政書士に委託し、確実な申請フローと定着サポート体制を構築してください。

直近では、入管の運用により特定技能1号でも「2年」の在留期限が許可されるケースも出てきています。専門家のサポートのもとで安定した雇用実績を作り、数年かけて社内にノウハウが蓄積した段階で、段階的に「自社支援」へ切り替えるのが、最も安全で費用対効果の高い戦略です。

💡 外国人雇用・ビザ手続きのお悩みは、当事務所の無料相談へ!

「自社で特定技能の要件を満たせるか診断してほしい」

「更新手数料が値上がりする前に、在留期間の長いビザを取得する体制を整えたい」

このようなお悩みをお持ちの企業様は、ぜひ当行政書士事務所へご相談ください!

最新の入管法改正や手数料の動向に精通したビザ専門の行政書士が、貴社に最適な「コストを抑えつつ確実で安全な」外国人材の受け入れ・管理体制をご提案いたします。まずはお気軽にお問い合わせフォーム、またはお電話にてご連絡ください。

就労ビザ、配偶者ビザ、永住ビザ、帰化申請、特定技能ビザなどの申請・更新・変更に関するご相談は、福岡市中央区のSEED行政書士事務所にお任せください。
対応エリア:福岡市(中央区・博多区・東区・南区・城南区・早良区・西区)、糸島市など。
オンライン相談により、遠方の方のサポートも可能です。
SEED行政書士事務所のホームページ

著者
特定行政書士 森本 智恵子
SEED行政書士事務所
福岡市中央区

福岡市中央区を拠点に、数多くの外国人の方々の「日本で暮らしたい」という夢をサポートしています。ビザ申請は、単なる書類作成ではありません。お客様お一人おひとりの人生の節目に立ち会う仕事だと考え、親身かつ迅速な対応を信条としています。
複雑な案件や不許可からの再申請など、専門的な知識が必要なケースも法的知見から最適解をご提案します。難しい言葉を使わず、分かりやすく丁寧な説明を心がけておりますので、初めての方もどうぞご安心ください。

些細なことでも遠慮なくご相談ください

  • 初回相談
    60分無料
  • オンライン
    相談対応
  • 土日祝・夜間
    対応(要予約)

pagetop