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日本でリモートワークしたい外国人必見!デジタルノマドビザ(特定活動53号)の基本ルールと「できること・できないこと」

  1. デジタルノマドビザ(特定活動53号)の基本ルールと「できること・できないこと」

この在留資格は、「日本国”外”を相手にリモートで行う業務」に限定されているのが最大の特徴です。

日本を拠点にしながらも、あくまで「国外の仕事」を行う外国人向けの制度として設計されています。

【認められる活動内容の具体例】

1.海外企業の従業員

外国の法人との雇用契約に基づき、日本国内からリモートで海外の業務を行うケース(例:米国企業のエンジニアが日本からオンラインで勤務する)。

2.海外顧客を持つ個人事業主

 海外の顧客や事業者に対して、情報通信技術を用いて有償でサービスを提供したり、物品を販売したりするケース(例:欧州のクライアントに対してオンラインでコンサルティングや翻訳・デザインを行うフリーランス)

3.海外法人の経営者

海外法人の経営者や役員が、日本滞在中にリモートで海外の事業を運営・管理するケース

【絶対にやってはいけないこと】

 日本国内の企業や個人と雇用契約や請負契約を結んで仕事をすることは、固く禁じられています。

また、コンビニでのアルバイトなどの「資格外活動」も原則として禁止されています。

【滞在期間のルール】

 在留期間は最長6か月であり、期間の延長(更新)は一切できません。引き続きこのビザを利用したい場合は、一度日本を出国し、6か月以上の期間を空けてから再度入国・申請する必要があります。

2. 申請をクリアするための「4つの絶対条件」

デジタルノマドビザを取得するには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。一つでも欠けていると許可は下りません。

1.厳格な国籍要件

日本と「査証免除(ビザ免除)」および「租税条約」の両方を締結している国・地域の国籍を持っていることが大前提です。

アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、フランス、ドイツ、シンガポール、韓国、台湾など、約49か国・地域が対象となります。

2.年収1,000万円以上の収入要件

 申請人本人の年間所得が1,000万円以上であることが求められます。

この年収は「直近の課税年度」の所得、または「将来的に見込まれる収入」が基準となります。

新規契約や昇給予定で今後1,000万円を超える見込みの場合も認められるケースがあります。

フリーランス(個人事業主)の場合は、売上ではなく**「経費控除後の純利益」**で判断される点に注意が必要です。

複数の契約を継続的に結んでいる場合は、それらを合算して安定収入として申告することも可能です。

3.民間の海外旅行傷害保険への加入

デジタルノマドは日本の公的医療保険(国民健康保険など)に加入できないため、滞在期間をすべてカバーする民間の医療保険への加入が必須です。

単なる保険加入ではなく、治療費補償額が1,000万円以上であり、かつ死亡時の補償(遺体輸送費など)が含まれていることが厳格な条件となっています。

4.滞在期間の順守

日本での滞在が「1年のうち6か月以内」であることが条件です。

3. 配偶者や子どもは一緒に来日できる?(特定活動54号)

デジタルノマド本人が条件を満たせば、その扶養を受ける配偶者や子どもも、在留資格「特定活動(告示54号)」を取得して、一緒に最大6か月間滞在することが認められています。

 ただし、家族の帯同にも非常に厳しい条件があります。

家族も国籍と保険の要件を満たすこと: 帯同する家族自身も、本人と同様に「査証免除かつ租税条約締結国の国籍」を有しており、かつ「治療費補償1,000万円以上の民間医療保険」に加入している必要があります。

就労は一切不可: 帯同する配偶者や子どもは、日本国内で就労することはできません。

資格外活動(アルバイト)の許可も原則として認められません。

あくまで「扶養を受けて滞在する」という位置づけです。

在留カードの交付なし: 本人と同様に「中長期在留者」には該当しないため、帯同者にも在留カードは発行されません。

4. 申請手続きと必要書類に関する特有のルール

デジタルノマドビザは、企業などの受け入れ機関による招聘を前提としない「個人ベースの申請」です。

そのため、一般的な就労ビザのように日本国内の代理人が「在留資格認定証明書」を申請することはできません。

【申請の手順】

原則として、申請人本人が海外の滞在地を管轄する日本大使館または総領事館の窓口へ直接出向いて査証(ビザ)申請を行います。

オンラインや郵送による申請は原則認められていません。

【主な必要書類】

審査では、活動内容と収入の安定性を客観的な資料で明確に説明することが極めて重要です。

1.査証申請書(写真貼付)

2.活動内容を詳細に説明する資料 
  (滞在予定期間、滞在予定地、海外の契約先、リモートワークの具体的な内容、就業形態など)

3.年収を証明する書類(就労国等で発行された納税証明書や所得証明書など)

4.雇用契約書または在職証明書

5.医療保険の加入証明書(滞在期間をカバーし、補償額1,000万円以上で死亡補償が含まれるもの)

    ※特に個人事業主の場合は、契約先の実在性や報酬見込みを詳細に示すことで、審査の信頼性を高める必要があります。

    5. 審査期間と滞在中の「特有のルール」

    デジタルノマドビザは短期滞在扱いとなるため、滞在中も他のビザとは異なる点が多くあります。

    長めの審査期間:

     審査にはおおむね3〜4か月を要します。

    年収証明や保険の有効性、海外での活動内容の確認に時間がかかるため、最長で半年ほどかかるケースもあります。

    スケジュールには十分な余裕を持って申請してください。

    在留カードは発行されない: 「中長期在留者」には該当しないため、在留カードは交付されず、パスポートに許可印が押印される形で在留資格が証明されます。

    日本国内の移動は自由

    リモートワークを前提としているため、滞在中に国内の都市を移動しても問題ありません。

    転居や短期滞在地の変更に伴う特別な届け出も不要です。

    再入国も可能

     在留期間の満了前であれば、みなし再入国許可制度を利用して日本を一時出国し、再度戻ってくることが可能です。

    所得税の免税の可能性: 日本での滞在が年間183日以下で、かつ租税条約の要件を満たす場合は、日本での所得税が免除される可能性があります。ただし、国によって適用条件が異なるため、事前の税務確認が不可欠です。

    【まとめ:専門家への相談で確実な準備を】

    デジタルノマドビザ(特定活動53号)は、日本で自由なリモートワークを実現する素晴らしい制度ですが、「年収1,000万円」「厳格な医療保険要件」などハードルが高く、また申請先が海外の日本大使館等に限られるなど、事前の綿密な準備が成否を分けます。

    ご自身の国籍や収入、契約形態が要件に該当するかどうか、ご不安な点がある場合は、制度に精通したビザ専門の行政書士等へ事前にご相談されることを強くお勧めいたします。素晴らしいノマドワーク生活を実現するため、万全の準備で手続きを進めましょう。

    就労ビザ、配偶者ビザ、永住ビザ、帰化申請、特定技能ビザなどの申請・更新・変更に関するご相談は、福岡市中央区のSEED行政書士事務所にお任せください。
    対応エリア:福岡市(中央区・博多区・東区・南区・城南区・早良区・西区)、糸島市など。
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    著者
    特定行政書士 森本 智恵子
    SEED行政書士事務所
    福岡市中央区

    福岡市中央区を拠点に、数多くの外国人の方々の「日本で暮らしたい」という夢をサポートしています。ビザ申請は、単なる書類作成ではありません。お客様お一人おひとりの人生の節目に立ち会う仕事だと考え、親身かつ迅速な対応を信条としています。
    複雑な案件や不許可からの再申請など、専門的な知識が必要なケースも法的知見から最適解をご提案します。難しい言葉を使わず、分かりやすく丁寧な説明を心がけておりますので、初めての方もどうぞご安心ください。

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