転職後、手続きを忘れていませんか?就労ビザにおける「退職・転職の届出」の重要性と落とし穴タイトル
転職後、手続きを忘れていませんか?就労ビザにおける「退職・転職の届出」の重要性と落とし穴
「より良い条件の会社へ転職が決まった!」「新しい職場で働き始めたから、これで一安心」 ちょっと待ってください。外国人の方が日本で転職をした際、会社での入社手続きとは別に「入管(出入国在留管理局)へのビザの手続き」や「ハローワークへの届出」を忘れていませんか?
当行政書士事務所には、「転職してしばらく経ってからビザの更新に行ったら、まさかの不許可になってしまった…」という悲痛なご相談が後を絶ちません。就労ビザを持つ外国人にとって、転職時の手続きを怠ることは、日本での生活基盤を失う重大なリスクに直面することを意味します。
今回は、転職時に絶対に行うべき「届出」の重要性と、次回のビザ更新での不許可を防ぐ最強のツールである「就労資格証明書」について、2000文字以上の完全ガイドとしてビザ専門の行政書士が徹底解説します。
第1章:転職したら絶対に必要!2つの重要な「届出」
外国人の方が転職をした際、本人および企業にはそれぞれ法的な届出の義務があります。
- 本人の義務:「所属機関に関する届出
就労ビザを持って日本で働く外国人が退職・転職をした場合、入管に対して「所属機関に関する届出」を行う義務があります。
これまでの会話履歴でも解説した通り、この届出は原則として前の会社を「退職したとき」から14日以内、そして新しい会社に「就職したとき」から14日以内の両方で行うことが求められます。この届出を放置すると、次回のビザ更新時に「法律上の義務を守っていない」として審査が不利になる可能性があります。
- 企業の義務:「外国人雇用状況の届出」
外国人を雇い入れる企業側にも義務があります。労働施策総合推進法第28条1項に基づき、新たに外国人労働者を雇い入れた場合や離職した場合には、その氏名、在留資格、在留期間などをハローワーク(公共職業安定所)へ届け出なければなりません。
雇用保険の被保険者となる場合は、資格取得届等と併せて翌月10日までに届け出る必要があります。
第2章:最大の落とし穴!「転職後の業務」はビザに合っていますか?
届出を済ませたとしても、安心するのはまだ早いです。転職において最も恐ろしいリスクが「業務内容のミスマッチ」です。
日本における就労の在留資格(ビザ)は、原則として「特定の会社(A社)の、特定の業務(B業務)に就く」という条件のもとで許可されています。
そのため、同じ「B業務」という認識であっても、勤務先がA社からC社に変わる(転職する)ことで、入管から「新しい会社での活動は現在の在留資格に該当しない」と判断されるリスクが常に潜んでいます。
もし、C社での業務内容が現在のビザで認められた活動に当たらないと判断されれば、次回の在留期間更新は「不許可」となり、日本を離れなくてはならなくなります。
これは、外国人ご本人はもちろん、せっかく採用したC社にとっても計り知れない損失となります。
第3章:不許可を防ぐ強力なツール「就労資格証明書」とは?
「自分の新しい仕事が、今のビザに適合しているか不安だ…」 そんな外国人ご本人や、採用する企業側の不安を解消し、不許可リスクを最小限に抑えるために極めて有効なのが「就労資格証明書」の取得です。
就労資格証明書とは、入管法第19条の2で規定された制度で、「その外国人が新しい転職先で収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動(就労)ができるか」を、出入国在留管理局が公的に証明する文書です。
この証明書を取得することには、以下の3つの大きなメリットがあります。
メリット①:在留資格更新の「不許可」を確実に防ぐ
在留カードには「技術・人文知識・国際業務」といったビザの種類は記載されますが、許可された具体的な活動内容(A社でB業務を行う等)までは記載されません。
そのため、就労資格証明書を取得して事前に「この転職先で働いて問題ないか」を入管に確認してもらうことで、更新時にいきなり不許可になるという最悪の事態を避けることができます。
メリット②:次回のビザ更新が圧倒的に有利(スムーズ)になる
通常、転職を伴うビザの更新は、新規取得と同程度に厳しい審査が行われます。
しかし、就労資格証明書をあらかじめ取得しておけば、新しい会社での就労資格がすでに証明されているため、更新時は「単純更新」と同程度の手間と審査で済むようになります。
メリット③:企業側の「不法就労者雇用」を防止できる
採用する企業にとっても、その外国人が自社で合法的に働ける資格を持っているかが書面で明確になるため、安心して雇用することができます。
ただし、入管法第19条の2第2項により、企業が外国人にこの証明書の提出を強制したり、提示しないことを理由に不利益な扱いをしたりすることは禁止されている点には注意が必要です。
第4章:就労資格証明書の申請方法と必要書類
就労資格証明書は、以下の手順と書類で申請を行います。
【申請できる人】
外国人本人のほか、勤務先の職員、あるいは申請取次の承認を受けている弁護士や行政書士などが申請を行うことができます。
【主な必要書類】
単なる身分証明ではなく「転職先の業務との適合性」を審査するため、多くの書類が求められます。
- 申請書、
- 在留カード、
- パスポート
- 転職前の会社が発行する源泉徴収票や退職証明書
- 転職後の会社の法人登記簿謄本や直近の決算書の写し
- 雇用契約書や採用通知書の写し
- 本人による転職理由書
【審査期間】
審査期間については、転職を伴う内容確認が必要となるため、申請から交付までおおむね1〜3か月程度かかります。
第5章:【最重要】申請タイミングに関する戦略的注意点
就労資格証明書は非常に便利な制度ですが、現在のビザの「在留期限」によっては注意が必要です。
前述の通り、転職を伴う就労資格証明書の交付には1〜3か月を要します。
もし、あなたの在留期限の残りが3か月を切っているようなタイミングで申請してしまうと、証明書の審査を待っている間にビザの期限が切れてしまい、手続きがムダになるばかりかオーバーステイのリスクすら生じます。
したがって、在留期限に十分な余裕がある(半年以上など)場合は「就労資格証明書の交付申請」を行い、在留期限がすでに迫っている(残り3か月未満など)場合は、証明書を飛ばして直接「在留期間更新許可の申請」を行うというように、状況に応じた戦略の使い分けが極めて重要です。
まとめ:転職は「採用されたら終わり」ではありません
外国人の方の転職活動は、新しい会社から内定をもらって終わりではありません。ご自身のビザを守るための「入管への届出」や「就労資格証明書を活用した業務内容の適合性確認」こそが、その後の日本での安定したキャリアを左右します。
「今度転職する予定だが、自分のビザで新しい会社の仕事ができるか確認してほしい」 「すでに転職してしまったが、入管への手続きを何もしておらず、次回の更新が不安だ」 「残りの在留期間を考えると、どちらの手続きをすべきか迷っている」
このようなお悩みをお持ちの外国人ご本人様や、中途採用を行う企業の人事担当者様は、トラブルが起きてからではなく、ぜひお早めにビザ申請のプロである当行政書士事務所にご相談ください。あなたの状況に最適な手続きを的確にアドバイス・サポートいたします。
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